フィッシュ&チップス食べたいな(^q^)

グレグソン刑事が食べているのを見て、すっかりフィッシュ&チップスが食べたくなってしまいました。

フィッシュの方は基本的に白身魚のフライで、タラ類やオヒョウなどが使われることが多いそうです。オヒョウと言うのはオーパ!で開高健が釣っていたヒラメのお化けみたいな魚です。築地魚河岸三代目によれば確か大味な魚との事。この回、「騙されたやつが悪い」論がアツいです。

水と卵で小麦をとき、少量の重曹と酢を入れるのが伝統的な衣の作り方とされているが、苦みと風合いを付けるためにラガーやスタウト、ビターなどのビールが入れられる事もあると言う。苦み走ったグレグソン刑事にお似合いの衣ですね。こうして作られた衣を およそ長さ20センチ幅10センチ厚さ3センチ(Mサイズの場合)の白身魚にまとわせ、油で揚げる。この油も現在ではピーナツ油などの植物油を使用するのが主流となっているが、伝統的にはヘットやラードが用いられていたそうです。俄然伝統的スタイルの方が美味しそうです(^q^)。身体には悪そうですが…。またチップスの方はフライドポテトの事で、ジャガイモを切って揚げたものです。

19世紀中葉のソーホーでは既に白身魚のフライは一般的なお惣菜であり、またポテトフライ販売業はランカシャーなどの工業地帯で始まっていた。そして1860年代以降「 フィッシュ&チップス」として一緒に販売するスタイルが普及していったと言う。では何故この時期にフィッシュ&チップスが普及したのか?。そこには産業革命による鉄道網の整備と蒸気船の登場が決定的に重要な役割を果たしたようです。

鉄道の整備により各漁港より鮮魚をロンドンなどの大都市に送る事が可能になり、冷蔵技術も進歩し、また1880年代からトロール漁業によりさらに大量の魚の捕獲が可能となり、こうしてイギリスの置ける魚の流通は飛躍的に拡大していくこととなりました。

ジャガイモの方は栽培が始められたのは5000年ほど前の北米大陸でのこと。麦や米の無かった北米大陸にあって文明を支えたのが、トウモロコシとこのジャガイモだったそうです。その後16世紀初頭にインカ帝国を征服したスペインにジャガイモは持ち込まれ、16世紀末までにフランスとドイツに広まっていきました。

しかしイギリスをはじめヨーロッパでは始めは有毒で危険な作物であるとか(日に当たって緑色になった芋を食べてしまったのでしょうね)、聖書に書かれていないから「悪魔の植物」とされてなかなか普及するのに時間がかかったようです。

具体的には創世記第1章11節と12節にある植物の定義が植物とは「種を持つ」ものとしていたため、神がお創りになった「種を持つ」植物とは異なるものだから、悪魔の食べ物に違いないと思った敬虔な地域や宗派の人々がジャガイモ食を忌避したそうです。

フランスでも「聖書に乗っていない」ことを理由にジャガイモは疑わしい植物とみなされ地方議会で食用することを禁じられたり、ロシアでも女帝エカテリーナがジャガイモ栽培令を出しても従う者がおらず、1830年代の飢饉や1850年代のニコライ一世による強制栽培までジャガイモはなかなか普及しなかったそうです。

ドイツでは17世紀前半の三十年戦争においてジャガイモの普及が始まりました。当時のヨーロッパの主作物である麦類は当時まだ収量が少なく、飢饉が頻発しました。やむなくもてる者より奪う為戦争が頻発した折、畑を踏みしだかれても比較的被害が少なく収穫可能であったジャガイモは、その後ヨーロッパで戦争が起こるたびに広まっていきました。この「呪われた作物」感がちょっとステキ(//▽//)。

18世紀初頭のスペイン継承戦争でジャガイモはドイツにおける重要な農作物となり、18世紀中葉の七年戦争でプロイセンやポーランドに普及していった。この時プロイセンに出兵したスウェーデン軍はジャガイモを持ち帰ったため、この戦争をジャガイモ戦争と呼んでいるそうです。カッコいい!。

フランスの農学者パルマンティエは七年戦争当時ドイツの捕虜となった際にジャガイモ食を経験しており、これはいいものだと知っていた。帰国後ルイ16世の庇護のもとジャガイモ普及のために採った策が「ジャガイモ畑に見張りをつける」こと。見張りを付ける事で「これはいいものだ」感を演出した上で、夜に見張りを解く。これでジャガイモを盗み出す者が続出し、普及に大きく貢献したという。真偽のほどは定かではありませんが、こーゆーとんち話好きです。

アイルランドでは風土に適していたのか17世紀からジャガイモは普及し始め、18世紀には主食にまでなっていた。収量最大化目的に単一の大収量品種のみを栽培し、また主食をジャガイモのみに依存したために起こったのがあのジャガイモ飢饉の悲劇です。さらにイングランドの不在地主が食料の足りていないアイルランドからイングランドへの輸出を強行。いわゆる飢餓輸出です。

そんなこんながあって、フィッシュ&チップスが生まれたんですね。美味しくなさそうにフィッシュ&チップスを頬張るグレグソン刑事を見ていると、僕もフィッシュ&チップスが食べたくなってきてしまいました。

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